2011年5月2日月曜日

いつから放射線はこんなに安全になったのでしょう?


このブログは画像診断センターからの情報発信という目的で始めました。画像診断が主体となるはずでした。しかし、どうしても福島県の放射線汚染による混乱に話題が向いてしまいます。
卒業後、放射線科に入局、毎年、放射線防護講習を受講しなければ、管理区域内への立ち入りを許可されません。また、私自身もいかに放射線を安全に扱うかを学生に講義していました。医療を行うには放射線はいかに危険であるか、いかに正しく扱うかを個人に対して理解させる必要がありました。
現在は高名な先生方が各地で放射線の安全性を繰り返し説いています。「不要な被曝をいかに減らすか」という自分が習ってきた放射線に対する認識とはだいぶニュアンスが異なっています。
現在の基準値やら測定値は測定法や基準設定の考え方がよくわかりませんが、なんだかザル勘定の印象です。震災後の1か月ほどは、真実から住民の目をそらさせ、放射線を安全であるかのように思わせて時間をかせぐことが目的だったようにも感じます。
結局、個人の不安に対して耳を傾ける姿勢が少ないのだと思います。少なくとも、画像診断センターにおける放射線の使用にあたっては、ぶれることなく、従来同様に、個人のリスクと得られる医療上の利益の話をさせていただきます。

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