2011年7月16日土曜日

セシウム牛肉さわぎの滑稽さ


福島県南相馬市から出荷された肉牛から国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題は、たいへん滑稽にみえます。そもそも、汚染は境界なく広がっているのに、地域を限定し、特定しようとしていること、さまざまな場所にホットスポットが存在するのに、いままで、その調査をおこなっていないこと、暫定基準値などという即席で決めた数値がいまだに用いられていること、などなど。
そして、何よりも、この騒動自体がきわめて滑稽です。福島県は汚染の中心です。原子力発電所の爆発事故のさなかに、政府から「安全であるので冷静に行動しなさい」「健康には影響がない」と言われ続けてきた福島県民からみれば、たかが、わずかな牛肉で外野が何を騒いでいるのかと思います。
消費された可能性があるのは、東京、神奈川、愛知、北海道、徳島、高知、静岡、大阪の合わせて8つの都道府県とのことです。しかし、汚染地域外と考えられている地域の食品は計測時の濃度が低くとも、濃縮されている可能性がありますので、今回、問題になった牛肉以外にもすでに多くの食品(すくなくとも基準値スレスレのものは)が消費されているはずです。そんなことは想定でできているはずですので、なにをいまさら、騒いでいるのか。
もはや、汚染の拡大を止めることなど不可能です。均一に広がり、汚染県内と汚染県外との境界がなくなっていけば風評さわぎも解消されます。政府は「健康には害がない」「周囲の環境への影響はない」と言って、垂れ流しを許しているのですから、たかが牛肉でバタバタ騒ぐのっておかしいでしょう・・・。
政府には統一した見解を維持してほしいと思います。

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